八重山島風ブログ  [PR]沖縄県民ニュースをチェック! こんにちは ゲスト さん。 ログイン・ブログをはじめる  
さようならB737−400
2019/05/29 22:29:55 ブログカテゴリ オタク | 書庫 JTA

永らく石垣島と沖縄本島、本土を繋いできたB737−400型が5月までで退役する

今までの慰労を兼ねて5月26日には退役イベントが行われた






記念行事として行われたチャーターフライトは、沖縄本島の那覇空港を起点に与那国島周辺遊覧〜石垣空港〜宮古島周辺遊覧〜久米島周辺遊覧〜那覇空港という飛行ルートで行われた。





使用機材はJA8995で南ぬ島石垣空港へはコールサイン3939(ThankYou ThankYou)として運行。
オーバーヘッドでアプローチ、ライトターン、予定より10分ほど早くRWY22でタッチダウンすると一旦、7番スポットにつける。
ここで乗客を降機させると1時間後には再び乗客を乗せRWY22をテイクオフしていった。






RWY22にタッチダウンするJA8995。6月以降はJTAのフリートからは−400型は全て退役。
後継機の−800型にその任務を譲ることで−800型NG機単一機種の12機体制になる。
したがって、これ以降、南ぬ島石垣空港で見られるクラシック機はANAのブルードルフィンの短い−500型のみとなる。





初期のころのJT8Dをつけた−200型の時代から−400型へとバトンを繋いだB737は、この−400型の退役をもってアナログ時代に終わりを告げ、ウィングレットがつきアイブロウウィンドウのない、グラスコクピットの時代に入ることになる。





そして、この−400型の後を継ぐNGシリーズにも、今、問題のMAXという後継機が存在する。問題の詳しい内容はついては、石垣空港との関係も深い機体の問題だけに、このメモリアルでもその都度、お伝えしてきた。
ことによれば、JTAのNG機発注時点では納入途中でこのMAXへの機種変更もオプションとしてはあったから、今頃、NGにしておいて良かった〜とJTA関係者は胸をなでおろしているはずである。
もしMAXを導入してフリートの半分が運行停止で飛べないなんてことになっていたら、JTAも観光業界もそして島民も大騒ぎになっていたはずだが、幸いMAXはANAHDが発注しているだけで、国内では現在運行されていないから、ボーイングもFAAも絡んだ世界航空業界の土台を揺さぶる大事件にも関わらず日本ではあまり報道されていない。

そう思って見ればこの−400型でさえ、独特の脚の短い低い胴体に強引に取り付けられたおにぎり方のカウルのCFM56エンジンからは苦肉の策の感を禁じ得ないのだから、さらにMAXのように大型のLEAPエンジンをつけたら、もう老体をいじめるのはそろそろ止めて再設計して脚を延ばそうよ・・・と誰氏も思うことだろう。




上が、退役イベントチャーター便のRWY22テイクオフの姿である。
市街地にあった旧空港以来、何度も塗装は変われどずっと被写体であり続け、また島民の足としても、長年お世話になったわけだが、これが私の撮った最後の−400型になるのかも知れない。

そんな感傷もあって、−400型の退役にはひとつの時代の終わりを感じるとともに、あの1500mしかなかった旧空港の短い滑走路に雨の日も横風の日もスポットランディングを決めていた職人技をもつパイロットたちにとっても、感慨深い一つの節目なのではないかと思っている。

どちらに対しても今までの長い付き合いに感謝とお疲れ様の言葉をかけたいと思う。
ありがとう。お疲れ様。さようなら。

この後の疑惑の多いMAXには正直、期待できない。もはやB737の同一機種といえないことが明らかになった今の状況では空に戻っても熟成するのには長い時間がかかりそうだ。
従って利用する立場からしてもJTAには今後、−800型NG機を末長く大事に使って安全な運行をお願いしたいと思う。





コメント(0)
トラックバック(0)

B737MAXは空に戻れるのか?
2019/05/19 13:57:56 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 事故調

日本国内ではあまり報道されませんが、米国国内のメディアさえ、もう運行停止が解除されて空に復帰したとしても搭乗は避けた方が良いのではないかとの論調が目立ってきたB737MAXについて思ったことを書きたいと思います。





そんな不信の最大の原因は、今まで豊富な実績を積み上げ世界の旅客機市場を牽引してきたボーイング社や厳正な審査をして型式証明を与えてきたFAAへの信頼の失墜だということです。

ボーイングという押しも押されもしない大航空機メーカーと泣く子も黙るFAA。FAAが良しといえば世界が従う威厳。
とりあえず彼らに任せておけば大丈夫!そんな安心感の喪失であり権威構造の崩壊だ。

なぜ世界的信用のあった彼らが今回に限ってはこんなにも事故原因に対して真摯に向き合うことができないのかを考えた場合、やはり彼ら自身に多くのやましいところがあると判断せざるを得ないのではないか。
事故後、真っ先にに覚えた「え?FAAは独立した機関じゃないの?」という違和感が、その根っこに存在し続けている。
この疑問が解消されるどころか、その後の多くの報道によりボーイングの承認部門だったことが白日の下に晒されてまったのだから。

少なくとも航空機開発の現場にいるプロである彼らが思考停止してしまっている原因は何なのか?
腐敗した権威構造の裏で隠していることが山ほどあるので、つじつまが合わないことばかりなのではないのか?
傍目から見て、ちょっと常識的には考えられないナゼ?ナゼ?だらけなのである。





例えばWHY?をいくつかあげると


なぜインドネシアのJT610が海に墜落したときに、多くの専門家により最初から指摘のあったMCASについて、まともな解釈や対応を行わなかったのか?


なぜAOAセンサーからの誤信号がMCAS作動による急降下のトリガーになっていることは分かっていたのに冗長性の無いシステムを放置した上、AOAセンサーが1つフェイルしたらどうなるかというFMEA解析もされていない審査上のポカに最近まで気づかなかったのか?


なぜ、インドネシア機の事故に関してボーイングは技術的に想定される事故原因に言及することもなく、根拠のない安全神話だけを盲目的に繰り返したのか?


なぜ、機体の空力特性上も操縦操作上も既存のB737シリーズと大きく異なるMAXに装備されたMCASについてパイロットが周知を望んでいるにも関わらず知らせず、シミュレータ訓練も行わなければマニュアルにさえ記さなかったのか?


なぜJT610事故後の対応としてADでRUNWAY STABILIZERについてSTAB TRIM CUTOUTの項目をつけ加えただけでその後の安全が確保できると考えたのか?


そして相次いで起きたエチオピア機の事故でも真っ先に疑われたMCASについて多くのメディアが取り上げているにも関わらず、なぜ相変わらずの安全神話にすがり他の国々が運行停止にするなか飛行を継続させようとしたのか?


インドネシア機の時とは違い、事故後に発行されたADの手順に従ってパイロットは操作したにも関わらず、なぜエチオピア機も墜落を避けることができなかったのか?
その直接的な答えは回収されたCVRに残されていると思うがなぜ公表しないのか?


エチオピア機の想定でアメリカ人パイロットがMAXのシミュレータを使い事故を再現したところ、姿勢回復までには8000ftの高度低下を伴ったという。事実だとすれば高度余裕のなかったエチオピア機の場合、墜落はパイロットに責任はなく機体設計の問題と思うが、見解が示されないのはなぜか?


MCASが審査対象項目にすら入っていない耐空性審査には明らかなミスがあり、現在MAXは耐空性を保持していないのは明白なのに、他の潜在ミスも含め審査をやり直すという正規手順の前にMCASのソフトウェアをいじって飛行試験までしている根拠はなんなのか?


航空に関してそれなりの製造スキルを持つ国々、とりわけMAXのライバルであるエアバスを率いる欧州勢EASAはこのMAXの耐空性についてはどう見ているのか?


少なくともAOAは二系統からの入力にする、不足する縦静安定に関しては尾翼の改修設計やナセル形状の変更、運用CG範囲の見直しなどなどが必要ではないかと思うが、どこまで見直す気があるのか?

ライバルであるエアバスはこの機に乗じてA320neoを売ろうとはしていない。
製造現場のキャパの問題もあるがボーイングの安全性問題が航空機全体の信用に波及することは避けたい。また双方がそこそこで共存する方が業界の利益では最大になるとの深遠な読みがあるらしい。とすれば、MAXをあまり根本的な対策をしないで空に戻すことを期待しているのは実はボーイングだけではない可能性がある?






・・・・・・

他にも知りたい疑問は山ほどあるが、この案件が今後の航空機開発の現場を大きく揺さぶることは間違いなく、ボーイングにしても米国にしても事故の影響でB777Xのお披露目にもケチがついたわけだし、軍事、通信に限らずこの分野でも覇権を握りたい中国にはかっこうの題材を与えてしまったわけで米国としては失策であると同時に原因がオウンゴールだったことは否めない。

技術的な問題についてはある程度、予想はつくものの、水面下でのかけひき、国際政治、企業経営、コスト管理、株価動向には疎いので私にはどうなるのか分かりません。
私にも分かるのは本当に安全で良い飛行機を作るには、少なくとも事故原因の正確な分析が必須だということ、そして現在の関係者たちの言動には根本的な是正をする姿勢に欠けているということです。
起きている事態の大きさを考えると単にソフトウェアをバージョンアップして解決できるような問題ではなく、目先の損得勘定で動くと文字通り命取りです。
事故後に集まったボーイングの理事会にはMCASを知っている人材がいなかったということですが、自社の主力製品を知らない役員だけで対応を協議したのかと思うと怖いことです。
まずは事象を客観的に評価することのできる人たちからのアドバイスに耳を貸すこと、それがボーイングという会社を存続させる道ではないかと思います。

最近ではAIに依存した経済的なパイロットの育成により、人間パイロットの質は年々低下しているらしく、こうした機械vs人間の格闘においてはいち早く機械に依存し、多くの事故経験を糧に成長してきたエアバスの方が有利であるとも言われ、行きすぎたMCASを少し人間側に戻すボーイングの改修案がまたさらにエアバスへの偏重を生むとも言われています。
この1960年代のアナログ機の限界を超えてデジタルを接木した中途半端なMAXの行方は誰にも分からなくなっているというのが実情なような気がします。

あとは何度も事故を未然に防止する機会がありながら、ずさんな対応で命を奪われた方々のご遺族、今後も乗る乗客や操縦するパイロットが、この飛行機についてそれぞれどう考えて行動するのかといったことがMAXの将来を決めるのかも知れないですね。





コメント(0)
トラックバック(0)

VERGEが与えてくれた解釈
2019/05/03 13:16:14 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 事故調

先日来、現在、運行停止が続いているB737MAXに関して国際的な合同審査が開始されているはずですが、入ってくる情報はボーイングのCEOマレンバーグの寝言ばかりで、事故の核心に迫るものがないと落胆していた。

根拠のない安全神話の繰り返しは無意味だし、私が知りたいのは、相次ぐ2度の墜落事故による経済的損失や運行停止による株価への影響などではない。
本当に安全な航空機を設計製造するには、今後、何が必要なのかということだ。


そんな状況のなか、このTHE VERGEというサイトが、今までの経緯を詳細に、且つ、重要なポイントをまとめて書いてくれていたので紹介しておきたい。
残念ながら英文で私の理解が及ばないところは多々あるものの、とても本質的で重要なストーリーが書かれているので、興味のある方は是非、原文でお読みになり、より深い部分を確認していただけたらありがたい。




今までのインドネシアとエチオピアでの2つの重大事故の概要や墜落の直接的な原因となったMCASについての説明部分は、この石垣空港メモリアルの中でも過去に散々、述べてきているのでここでは省くけれど、この記事の中で非常に重要なのは、その背景にあるエアバス社とのライバル関係において至上命令でもあった開発期間やコスト削減の強い要望、そしてこのMAXを既存のB737と同一機種として設計製造したボーイング社と型式証明を与えた審査手順やFAAとの不適切と思われる関係の部分であると思う。
これが今回の4月29日より開催されている国際的な合同審査でも検証されねばならない部分の核心だと思うのである。



そもそも、この報告によると型式証明の審査項目の中にMAXが従来のB737シリーズと最も異なる点であろうMCASの記載そのものがないのだという。
このMAXで追加された新しい機能について的確に審査されたか否か以前に、項目がないのですと?ちょっと驚く。
すなわち、そのメカニズムがフェイルした場合の結果に鑑みて、この項目をどこに入れるべきかという以前に眼中になかったということになる。マジか。
FAAによれば他の飛行機と同じ基準で審査したとか、ボーイングは我々はこの飛行機をより安全にする方法を知っているとか言っていますが、その機能自体が審査の対象にもなってないのでは、ハナからお話にならないではないか?
この件に関してマレンバーグはどう言い訳をするのだろう。





なぜ、そうまでしてMCASを隠し立てするのか、もしくは気づかないフリをするのかといえば、A320neoとの格差を埋めるのに本来であれば10年かかる新機開発の期間を6年で済ます手段として必要だったからではないかという。
また同一機種とすることでパイロットの切り替えコスト大きく削減することができることもあわせて重要な要因と考えられるのだ。
これらは今のところ、あくまでも状況証拠的ではあるものの現実に起きた事柄との整合性を踏まえると十分考えられる動機のように思われる。
更にもっと言ってしまえば、エアバスが先行しているフライトコントロールにコンピュータを積極的に介在させる技術を自社機にも取り込まざるを得なかった事実を広く一般に知られたくないという心理も働いていただろうことも容易に想像される。






また、型式証明を与えるにあたり耐空性を審査するための安全上の基準が定められているわけですが、これに従って当該事象、すなわちMAXのAOAセンサーがフェイルした場合のシステム設計の妥当性を評価すれば、上の図の左上の黒丸の場所に来るという。
すなわち「UNACCEPTABLE」となり、現時点でMAXは耐空性基準を満たしてないってことになるのだそうです。
以前もAOAセンサーの一つがフェイルした場合に、正しい反対側へと入力ソースの切り替えができない設計は航空機としては妙だと書きましたが、ここにその原因があったわけです。

以上の事柄がすべて事実だとすれば、まともに審査をすれば飛べない機体であるのは明白であり、B737MAXは型式証明取得の手順上に重大な見落としがあったことを示しています。
さらにはその不完全な審査で耐空性に適合しない機体を飛ばした結果、半年に2度もの重大事故に繋がったという時系列のおおよそが、推論とはいえ、ここまで来てやっと系統的に理解できるわけです。


国際的な合同審査では、こうした経緯について慎重な調査が行われ明らかにされた事実関係をもとに対策について議論をされ、この機会を通じて今後、どのようにしたら安全が確保された航空機だけを空に送ることができるのかを世界中の航空機を運用する最高のブレインたちによって指針を示していただけたらありがたいと思うのです。







コメント(0)
トラックバック(0)