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VERGEが与えてくれた解釈
2019/05/03 13:16:14 ブログカテゴリ 日常 | 書庫 事故調

先日来、現在、運行停止が続いているB737MAXに関して国際的な合同審査が開始されているはずですが、入ってくる情報はボーイングのCEOマレンバーグの寝言ばかりで、事故の核心に迫るものがないと落胆していた。

根拠のない安全神話の繰り返しは無意味だし、私が知りたいのは、相次ぐ2度の墜落事故による経済的損失や運行停止による株価への影響などではない。
本当に安全な航空機を設計製造するには、今後、何が必要なのかということだ。


そんな状況のなか、このTHE VERGEというサイトが、今までの経緯を詳細に、且つ、重要なポイントをまとめて書いてくれていたので紹介しておきたい。
残念ながら英文で私の理解が及ばないところは多々あるものの、とても本質的で重要なストーリーが書かれているので、興味のある方は是非、原文でお読みになり、より深い部分を確認していただけたらありがたい。




今までのインドネシアとエチオピアでの2つの重大事故の概要や墜落の直接的な原因となったMCASについての説明部分は、この石垣空港メモリアルの中でも過去に散々、述べてきているのでここでは省くけれど、この記事の中で非常に重要なのは、その背景にあるエアバス社とのライバル関係において至上命令でもあった開発期間やコスト削減の強い要望、そしてこのMAXを既存のB737と同一機種として設計製造したボーイング社と型式証明を与えた審査手順やFAAとの不適切と思われる関係の部分であると思う。
これが今回の4月29日より開催されている国際的な合同審査でも検証されねばならない部分の核心だと思うのである。



そもそも、この報告によると型式証明の審査項目の中にMAXが従来のB737シリーズと最も異なる点であろうMCASの記載そのものがないのだという。
このMAXで追加された新しい機能について的確に審査されたか否か以前に、項目がないのですと?ちょっと驚く。
すなわち、そのメカニズムがフェイルした場合の結果に鑑みて、この項目をどこに入れるべきかという以前に眼中になかったということになる。マジか。
FAAによれば他の飛行機と同じ基準で審査したとか、ボーイングは我々はこの飛行機をより安全にする方法を知っているとか言っていますが、その機能自体が審査の対象にもなってないのでは、ハナからお話にならないではないか?
この件に関してマレンバーグはどう言い訳をするのだろう。





なぜ、そうまでしてMCASを隠し立てするのか、もしくは気づかないフリをするのかといえば、A320neoとの格差を埋めるのに本来であれば10年かかる新機開発の期間を6年で済ます手段として必要だったからではないかという。
また同一機種とすることでパイロットの切り替えコスト大きく削減することができることもあわせて重要な要因と考えられるのだ。
これらは今のところ、あくまでも状況証拠的ではあるものの現実に起きた事柄との整合性を踏まえると十分考えられる動機のように思われる。
更にもっと言ってしまえば、エアバスが先行しているフライトコントロールにコンピュータを積極的に介在させる技術を自社機にも取り込まざるを得なかった事実を広く一般に知られたくないという心理も働いていただろうことも容易に想像される。






また、型式証明を与えるにあたり耐空性を審査するための安全上の基準が定められているわけですが、これに従って当該事象、すなわちMAXのAOAセンサーがフェイルした場合のシステム設計の妥当性を評価すれば、上の図の左上の黒丸の場所に来るという。
すなわち「UNACCEPTABLE」となり、現時点でMAXは耐空性基準を満たしてないってことになるのだそうです。
以前もAOAセンサーの一つがフェイルした場合に、正しい反対側へと入力ソースの切り替えができない設計は航空機としては妙だと書きましたが、ここにその原因があったわけです。

以上の事柄がすべて事実だとすれば、まともに審査をすれば飛べない機体であるのは明白であり、B737MAXは型式証明取得の手順上に重大な見落としがあったことを示しています。
さらにはその不完全な審査で耐空性に適合しない機体を飛ばした結果、半年に2度もの重大事故に繋がったという時系列のおおよそが、推論とはいえ、ここまで来てやっと系統的に理解できるわけです。


国際的な合同審査では、こうした経緯について慎重な調査が行われ明らかにされた事実関係をもとに対策について議論をされ、この機会を通じて今後、どのようにしたら安全が確保された航空機だけを空に送ることができるのかを世界中の航空機を運用する最高のブレインたちによって指針を示していただけたらありがたいと思うのです。







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